キャベツ、始まります。①
おはようございます。こんにちは。こんばんは。
いよいよキャベツのプロセスに突入です。
写真はキャベツの苗が生えてきているところです。
今回はその少し前、種まき(播種と言います)の行程です。
キャベツはまずここから始まります。
少し前の記事で、圃場に土壌消毒を施したとお伝えしました。
この土壌消毒されたエリアに畝(種を蒔くベッドのようなものです)を立て、種を撒いていきますが、当然一つ一つ植えて行くわけではありません。
そんなことしてたら今年が終わります。笑
ガス抜き
まず、土壌消毒で使用したロータリーで一度対象列をおこし、消毒剤のガス抜きをします。
被覆ビニールを取り除いてしばらくした列でも、揮発したクロルピクリンが土中に残留している場合があり、これがあるとキャベツの生育に悪影響を与えるためです。
また、この時対象列に雑草が生えていることがあります。
この場合は、草を取るだけではなく完全に引っこ抜いて対象列外へ取り除きます。
雑草は強いので、抜いてそのままにしておくと復活するためです。
畝立て
ガス抜きが完了したら、畝立て機で畝を立てていきます。
小型の機械ですが、これ、かなりの年代物です(それでも全然実用に耐えるんですからすごいですよね)。
一昔前のディーゼルエンジンを積んでおり、最初のエンジン始動には夏場でも一定時間の暖気を必要とします。
先日外に出ていた畝立て機を倉庫にしまおうと母と私で動かしてみようとトライしたのですが、ギアをNに入れエンジンをかけようとしても「キュルンキュルン」といって黒煙をあげるだけで一向にエンジンがかかりません。
暖気が足りなかったんですね。黒煙だけやたら上がってきたのでヤバいと思ってそのままにしておきました。笑
話を戻しまして、ロータリーでおこした列に畝立てしていきます。
ロータリ幅2列分で畝は3列作れます。
こんな感じでフカフカの畝ができていきます。
畝を立てたら両端から長さを調節します。
というのも、クロルピクリンで土壌消毒した範囲の長さは51メートル、作る畝の長さは50メートルにするのですが、畝立て機の機構上どうしても消毒範囲から外れた部分から畝を立てることになります。
そこで、両端の長さを隣接列と比べながら程よく調節します。
目星をつけ、線を引きます。
線に沿って鍬を入れて土を自分の方に来るように寄せてどかします。
削ったところの畝は崩れやすくなっているので鍬で押しながら押し固めるようにします。
畝の長さの調節は、一方のみを削って調節するのではなく、できるだけ両端を削り長さを調節するのが理想です。
畝立て機は、普通両端とも非消毒部分をある程度畝立てしてしまうので。
農薬散布
次に畝に殺虫剤である「プリンス粒剤」を散布していきます。
写真のホッパーに入っているのは別の肥料ですが、これを使って畝の上を通過するようにして散布していきます。
散布量をホッパー下部についている調節ネジで調節します。プリンス粒剤の場合これを「0.5」にします。
プリンス粒剤は一袋で10キロあり、3列の畝に約3.3キロを散布します。一袋で約9列分ですね。
ここで大切なポイントは、薬剤散布を始めるときに3列分の3.3キロを全てホッパーに投入しないこと。
サンソワーという散布機を使いますが、これも機械なので壊れないという保証はどこにもありません。なので、最初は半分くらい投入して異常がないかを確かめながら散布していきます。
もし調節部分に不具合があり全て投入した薬剤が1列でなくなってしまったら、その列の薬害は免れないでしょうし、そもそも薬剤の無駄遣いです。
どのような作業にも「もしかしたら」を忘れないのが鉄則です。
ちなみに「プリンス粒剤」は苗の芯を食べてしまう「芯食い虫」を防除する目的で散布しています。
さて、これでいよいよ種まきへと移っていくわけですが、少し長くなってしまったので、続きは次回の記事にしましょう。
それではこの辺りでお暇しますね。
ありがとうございました。