残る3.7%の職業へ。

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生き残るために


おはようございます。こんにちは。こんばんは。




今回は私が自営業として、農業経営者として「生き残る」ためにしなければならないことを考えていこうと思います。




時代に取り残されてはいけない



農業は比較的安定した職業(生活などの経済的安定を確立できる職業)の中で最も古く、途方もない大昔から行われている由緒ある職種です。

現在に於いては、農産物価格の変動が激しいために収入が不安定な職業と見られていますが、そもそも食べるものを自ら作り、それを仕事にしているという時点で安定していると捉えることができます。
もし人々が飢餓という異常事態に直面した時、最も生き残る可能性が高いのは食料を作り出す農家なのです。


しかしながら、私が述べたいのはそういった万が一の「生き残り」を想定したというわけではありません。

将来、これからの農業という分野でどうやって生き残っていくかということについて論を進めたいと思います。


さて、現在日本の生産年齢人口(わかりやすくいうと働く能力を十分に有している人口)のうち、農業に従事している人口はわずか3.7%。このブログのタイトルにもなっていますが、極めて少ない数値を示しています。
戦後から見るとその数は半減どころではありません。農家の減少に反比例してサラリーマン人口は当然のように増加したわけです。


そしてこれは、単に現状農業に従事している人が農家をやめサラリーマンになったというわけでは必ずしもありません。当然そのような例もありますが、現実は農家世帯の子供、後継が農業から離れた例が少なくないのです。


故に、農業という業界に従事する人の年齢はどんどん高齢化しているわけです。


さて、旧来の非効率的な農業を見て将来性がないと感じ子供たちが後を継がなかったのは一理も二里もあります。


ですがなぜ、若い世代の人たちがもっと効率的に、もっとこうすれば収穫量が増え、かつ労働力を削減することができるのでは、と改革をしていかなかったのでしょう?


問題は現役世代にあるのでは、と私は考えています。
基本的に、子は親を見て育ちます。子は、明らかに犯罪性や違反性のある方法をとっている以外は、親のしている仕事に対して意見をすることはないのでではないしょうか?


農家ってよくよく考えると特殊な業態なんですよ。いえ、それが昔は普通だったのでしょうが、実の親の元で一緒に働くのです。サラリーマンで家族で一緒に仕事なんて普通あり得ませんからね。



まあ反抗期とかは別ですが、一般的に子供って、なかなか親に意見できないものなんです。


親のやっていることは基本的に正しいと思うのが子供なんです。ですから、後継だからと言ってそれまで親のやってきた方法を変えていくというのは大変なことなのです。


ということは農業をより良いものに変えていかなければならないのは現役世代ということになります。


ここで問題がまた一つ。人間は年を重ねれば重ねるほど思考が硬直化していきます。ということは仕事の方法を、旧来の由緒ある方法から変えようという思考が生まれにくくなっていくのです。


若者は相対的に柔軟な考え方ができますから、仕事においてもより良い改善策を思いつくかもしれません。ですが、親という手前意見することが憚られ、一方で現役世代である親も今のやり方に変化を求めようとしない。

どうしようもない子供は、こうして農業を離れていったのではないか。全てが全てそうではないと思いますが、上述のような事例はあったと思います。



果たして農業は衰退の一途を辿ることとなりました。
農業の改革が鈍化したのには他にも理由があります。


それは、補助金です。


代表的なのは米の生産調整。いわゆる「減反」ですね。
この政策は、過剰な米の生産を防ぐために各農家に生産目標を提示し、それに収まるように作れば補助金がもらえるというものです。


少なく作ればお金がもらえるなんてよく考えるととんでもない政策ですよね。
しかしこの政策のおかげで、跡取りのいない零細農家でも、革新を求めない農家も「生き残る」ことができてしまったのです。


農家も、そしてお国も、とりあえず今のままでいい、現状維持しようというのが減反政策から汲み取ることができます。実際はどんどん衰退していってるというのに。



当時の現役世代を零細でも農業につなぎ止めておくことでかろうじて生き残ってきたです。いえ、違いますね、このような政策が農業に深刻なダメージを与えてしまいました。今般騒がれるTPPの問題など実は大したことではありません。

革新することなく、旧来のやり方で今日まで生き残ってしまった零細農家がここへきて「減反」の終了を告げられたことで窮地に立たされています。


国の政策が、確実に農業を殺してきたのです。革新などしなくてもお金が入って来るのなら誰がそんな手間のかかることをするのでしょうか。
補助金によって抹殺された革新なるものこそが、今の農業に求められているのです。

これは米農家に限ったものではありません。補助金はさておき、旧態依然をよしとする日本の保守的な文化が、国の弥縫策と相まって農業を壊滅的な事態にまでしてしまっているのです。



では、このような事態を受け、これからの農家がどう生き残っていくか。


大切なのは「時代に取り残されない」ということだと私は考えています。


例えば、国内政治や国際情勢に対しての知識。
特に私が大切だと思っているのは「IT」です。

現在の車の多くがその操作を電子制御で行なっています。
私が納車を心待ちにしているBMWの車も例外なく、操作系から車両の状態まで全てコンピュータのプログラムが管理しています。


最近になって農機具も電子制御化が進んでいます。そして将来はコンピュータで機械の操作や管理を行うことになると私は考えています。製造業のラインにAIロボットが使用されてきているように、農業にもIT化の可能性は十分にあります。


しかし、農業というものは作物一つに絞っても、経営体ごとの仕事の仕方に差異があります。土地面積、作業場スペース、取り扱い品目、従業者数など様々な要素によってバラツキが激しいのです。
更に言えば、一経営体でも仕事のやり方は普遍的ではありません。特に家族経営の場合は業務内容の遂行に対する柔軟性が高く、より効率的、合理的なプロセスへとアップデートしていくことができます。


前述と矛盾しているようですが、これからの農業は常に効率化・合理化を図っていかなければ先は見えてこない、という意味を込めて敢えてこのような言い方をしています。


変化の激しい大自然を相手にするのもそうですが、農家本人でさえ臨機応変に対応を迫られるのにITはそれらに対応してくることができるのでしょうか?


また、そのIT技術を開発する人たちは農業を取り巻くめまぐるしい環境の変化に対応できるのでしょうか。甚だ疑問に思うところです。


本当は、ある程度農家の人たちが購入した機械に独自のプログラムを組むことでそれぞれの経営体の手法に最適化させるのが一番だと私は考えています。


高齢者ばかりの農業人口。そんなことが果たしてできますか?
できませんよね。


最先端技術に食い物にされる農家たち、というのが想像できてしまいます。


食い物にとまではいきませんが、きちんとした知識がなければ遅れを取るのは明白です。


一番情報技術(IT)に遠い農業という業界。しかしながら農家は農家にしてITの知識も携えてなければこの先生き残っていくことはできないと思います。
このことから、私は農業の傍情報技術系の学習を4月からはじめました。少しでも我が家の力になれればと日々邁進しています。





それでは長くなりましたがこの辺りでお暇しますね。
駄文失礼いたしました。

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